1969年 京都大学ブータン学術調査隊

1969年、 当時のブータン王妃のKesang Wangchuk陛下の招待により、ブータンとの友好および学術調査と開発のありかたについて協議・検討するべく、 京都大学ブータン学術調査隊(Kyoto University Bhutan Mission)が派遣されました。

総裁:桑原武夫
隊長:松尾稔
副隊長:吉野熙道
隊員:笹谷哲也, 松田隆雄, 山本清司, 米本昌平, 田中達吉
帰国報告書:京都大学1969年ブータン学術調査隊帰国報告書 京都大学ブータン研究会(米本昌平氏提供, PDF形式/ 8.6MB)
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写真提供:米本昌平
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Bhutan Sketch 1969-1970
吉野 熙道

 以下のスケッチは、1969年桑原武夫を総隊長、松尾稔を隊長として、当時のブータン王妃のKesang Wangchuk陛下の招待により、ブータンとの友好および学術調査と開発のありかたについて協議・検討するべく、京都大学学士山岳会から派遣されたKyoto University Bhutan Missionに副隊長として参加した吉野熙道(当時28才)が描いたものである。

 同隊は、ブータン入国に必要なInnner Line Permitをインド政府から取得するのに非常な苦労と時間を要した後にようやくブータンに入国し、西部のParoから東端のTashigangまでの横断旅行を果たして、Paroに帰着した。その公式報告書は「ブータン横断紀行」(桑原武夫編、株式会社講談社、東京、1978)として出版された。

 本隊帰国後、吉野は理学部学生の山本清司と共に長期間ブータンに残留して、農業関係および教育関係でブータンに協力する道を模索しようとした。しかし、外国人がブータンに滞在するのを好まないインド政府の干渉により、帰国せざるをえなくなった。ブータン王国は当時一応独立国ではあったが、外交・軍事はインド政府の方針に従うという制約を受けていた。中印国境問題のあおりを受けて、未だに鎖国状態であった。万国郵便連合(UPO)、ついで国連に加盟できて完全独立国となるのは後のことである。

 本スケッチの大部分は、本隊帰国後に長期滞在許可を待ちつつ不安の内にParoに滞在していた時期に手すさびに吉野が描いたものである。主に水性のサインペンを用いて、ブータン独特の建築の美しさと細部をとらえるのを目的に描いた。これらの一部は前出の報告書にカットとして採用された。このたび、ブータン現国王陛下から、「当時の京大隊の写真や資料を提供されたい」との要望をいただき、お役に立つならば、と提供したので、ちょうど良い機会と思って、AACKのホームページに投稿させてもらうこととした。

Byagar Dzong (Jaga Dzong), Bumtang, 1969.11.25
Ganker Puntsum (Highest Peak in Bhutan) from Watang La, 1969.11.29


Kila Khari (Kula Kangri), Tibet from Watang La, 1969.11.29

East of Kila Khari from Watang La, 1969.11.29


Chhomolhari (left) and Tserim Kong (right) from Kale La, 1969.11.09

Rimpung Dzong, Paro, 1969.12.17


Village House in Paro, 1969.12.23
Juncture of Do Chhu, 1969.12.23


Paro Valley, 1969.12.23

Village House in Paro, 1969.12.26


Dungtsilhagong, 1969.12.27

Bridge to Rimpung Dzong, 1969.12.27

Chhomolhari from Paro Valley, 1969.12.29

House of the Late Prime Minister Dorji Wangchuk who was an elder brother of Her Majesty Kesang Wangchuk and assassinated, 1969.12.


Old Fort in Paro, 1969.12.31

Ta Dzong (opened as Museum), Paro, 1969.12.31


Rimpung Dzong, Paro, 1969.12.31

Temple in Paro, 1970.01.03


Gompa in Paro, 1970.01.04

Santoperi Gompa of Taksanga 1970.01.06

Taksanga, 1970.01.05
Meditation Hat of Taksanga, 1970.01.06

Pephuna Gompa of Taksanga, 1970.01.06
Pephuna Gompa of Taksanga, 1970.01.05


Meditation Hat of Taksanga, 1970.01.06

Upper Valley of Pa Chhu from Danje Gompa, 1970.01.08

Tsemto Shaari in Paro, 1970.01.08

Pana Lhagong, 1970.01.


Upper Valley of Pa Chhu from Danje Gompa, 1970.01.08

Nichufu in Paro, 1970.01.06


Danje Gompa in Paro, 1970.01.08

Danje Gompa in Paro, 1970.01.08


Bhutan-Map