詳細です。
記:芝田之克
「幸いにも4日間とも晴天に恵まれ、連日のピークハンティングの行程を予定通りこ
なすことができた。小屋泊まりで毎日無制限に酒を飲んで酔っ払い、しかも大人数で
あることを考慮すると、この行程を貫徹できたチームワークは、賞賛に値する。
1.コース
4/26 東京駅7:28発「あさま1号」→ 10:04妙高高原着
〜京大ヒュッテ12:30〜15:00〜16:00 三田原山往復(2347)
4/27 5:00〜11:00〜15:30 乙妻山往復(2318)
4/28 5:00〜11:00〜13:30 金山往復(2245)
4/29 5:30発〜10:30火打山(2462)〜影火打から焼山北斜面〜14:00笹倉温泉
2.メンバー
高尾・山田・中山(以上AACK)・福士・堀越・高原・佐藤・羽田夫婦(以上JA
Cアルパインスキークラブ)・及川・伊藤・村上(以上水沢山岳会)・川久保 チー
ム5名、芝田
3.報告
4/26のあさま号は、前日に駅ネットから指定席が取れた。キャンセルがあったのだ
ろう。おかげで、当日はゆっくり6:30に稲毛の家を出れば良かった。便利なもので
ある。朝この時間に出て、午後に山小屋から三田原山を往復できるとはなんと幸せな
ことか?と思う。
三田原山直下の(1300)にある京大ヒュッテには、初めてお世話になる。すばらしい
建物をよく維持管理しているのに感心させられる。テラスで気持ちよくフルートが吹
ける。さらに、山から下りたらすぐにシャワーを浴びられる幸せは、私にはこたえら
れないありがたさである。残念ながら山田君のウクレレギターとは、若干キーが合い
にくかったが、高原氏の歌に合わせて延々と音楽会を楽しんだ。案の定、調子に乗っ
て、酔っ払ってしまった。気が付くと最後は3人になっていて、23時過ぎまで。
翌朝は若干の頭痛と共に自己反省の目覚めとなる。川久保氏の率いる筑波組がしっか
りワークをしていただいたおかげで、4:00前に起こされると、もう食事ができてい
た。川久保さんのグループに感謝していただく。
乙妻山へは、ダムを超えての長いアプローチではあったが、北斜面はすばらしく開け
た斜面であった。頂上付近の急斜面では、数日前の雪がズルズルと雪崩になる状態で
はあったが、開放感にうっとり酔える滑りを楽しめた。連日の暖かい好天のため後半
はシャブシャブの湿雪になってしまい、林道を登って、3時過ぎにヒュッテにたどり
着いた時には全員ヘロヘロであった。すでに川久保氏グループの一員が、夕食のカ
レーを作ってくれており、またしてもいたく感謝する。
4/28、やはり4時前起床で5時には天狗原山を目指して歩きだす。アプローチの滝沢
越えに若干手間取り、金山沢沿いは沢が出ていて尾根を登ることになるが、比較的健
脚グループであったおかげで、11時頃には天狗原山を越えて金山(2245)に着いた。
天狗原山から金山谷に向かっての真っ白にうねる美しい斜面をじっくり堪能できた。
空荷のピストンのおかげで快適にピークハンティグができる。
山スキーは、このようなアタック方式が、一番リーゾナブルかもしれないと思う。
テント一式を担がないありがたさに感謝する。
この日は、14時からヒュッテで飲み始める。山から下りると、風呂こそないが、すぐ
にシャワーを浴びられる快感にはこたえられないものがある。
「何が面白くて山スキーをするか?」というテーマについて、岩手組と議論していた
と思う。確かに、安全上は転倒しないスキーが一番ではあるが、そんなことだ
けではなかなか満足できない。山スキーの楽しみ方は、個人的なものではあるが、私
の考えは、下りにルンルン気分で自由にヒラヒラと舞えるスキーがエクスタシー度の
高いスキーができることと思っている。横ずれではなく足の裏に荷重を感じて、板に
まっすぐ乗って廻っているときに幸福感がある。それを味わうためには、板のベンド
を使って廻らないと納得できない部分が残ってしまう。
4/29は、4時前に堀越さんに起こされた。残念ながらまたも二日酔いになっている。
この日も起きるとすでにほとんど朝食が準備されている状態ではあったが、朝からカ
レーであった。おいしくいただいた。
ヨタヨタしながらも10時半頃に火打山に到着。高尾君推薦の火打山からのダイレクト
コースは、雪が少ないため断念し、影火打のコースを下ることになった。焼山の北斜
面に入り、賽の河原を越える頃には、日本離れした懐かしい風景にうっとりする。も
う4回目になるが、最後は1989年に焼山に行ってから、14年が経過している。
しぶとく林道を滑り終わって、道路に出ると、下界は桜の満開をちょうど過ぎた頃
で、段々に作られた田んぼを耕す人を含めた風景は、心を和ませるものであった。笹
倉温泉に着くと、堀越さんの交渉のおかげで、各自1000円で、温泉に入って、糸魚川
までバスで送ってもらえることになった。温泉でゆっくりと汗を流して、バスに乗る
と、人数が多いためか、最後は温泉宿の人が並んでの見送りまで受けてしまった。」
高尾文雄(マッコー)