2026年3月4日
京都大学山岳部 2025年度

戸隠 P5尾根 報告書

亀岡 太郎

1.日程

2026年2月12日

2.メンバー

CL亀岡、SL加納判決

3.目的

雪稜へ

4.ヒヤリハット

なし

5.時間記録

 5:10 品沢高原
 6:10 P5尾根とりつき
 7:30 第一岩壁 基部
 9:30 第二岩壁 基部
11:30 上部岩壁 基部
14:00 P5
15:30 上部岩壁 基部
16:30 P5尾根とりつき
17:10 品沢高原

6.行動内容

 暗闇の中、品沢高原の別荘地の道を歩いていた。除雪の終了点からくるぶし程度のラッセルになり、1時間もたたずしてP5尾根末端のとりつきに達した。P1398m北西コルまでひと登りして稜上に出る。

 第一岩壁を左から右へとかわしつつ登っていく。雪稜らしいキノコ雪の除雪とモンキークライムが続く。一箇所、深いギャップに行く手を阻まれる。水平距離で3mほどの区間が鉛直方向に5m近く切れ込み、左右から巻くこともできない。スタンディングアックスでビレイしてもらい、ギャップの上に斜めに生えた細い木の上をそろそろと歩いて通過する。恐怖の空中歩行だった。

 しばらく雪斜面のラッセルが続く。次第に雲が切れて右手にP4尾根、P3尾根が見える。美しいの一言に尽きる。第二岩壁は右側が雪壁になっており、スコップで掘削しながらノーザイルで通過。さらにラッセルを継続するともう上部岩壁の基部に着いてしまったではないか。まだ午前中なので、泊装備をここにデポしてP5へアタックすることに決める。

 リッジ上を忠実に行くと最後に左トラバースが入ってとても悪そうなので、右手の雪面に続くルンゼを探る。リッジのすぐ右のルンゼは急なミックスでいやらしい。さらにもう一本右のルンゼをのぞいて見ると、快適そうなアイスガリーが上部雪壁へと吸収されている。どうやらこのルンゼ一択のようだ。判決にロープを託す。氷はもろめで薄いが、アルパインアイスらしい快適さを楽しめる。50mロープではギリギリ立木まで届かず、枯木とイボイノでピッチを切る。その先の雪壁はひたすらスコップ掘削を求められ、ラッセルに終始した。太い立木でピッチを切り、スタカットを解いて雪稜を登る。細めの尾根を慎重に歩くと、すでにP5は目前であった。

 14時、P5着。隣のP6尾根が激しく切れおち、反対側に目を転じればP1から西岳まで稜線が続いて歩いていきたい衝動にかられる。

 休憩もそこそこに下山開始。アイスガリーは立木で2ピッチの懸垂下降。トレースをたどってデポ地点までたどり着く。雪が安定しているので、P5尾根北側の沢を下降することにする。スキーが欲しいなあ、と残念に思う。下部は雪が薄く随所でナメ滝が露出しているので、ルーファイにやや気を使った。雪道の林道を辿って品沢高原まで戻る。振り返ると左のP6から右の本院岳まで、戸隠が一望できた。やっぱり山は良いなあと思った。